顎関節症とは?

顎関節症になると、口を開けたり、閉じた時に耳の前や下でカクカクと音がしたり、痛みを覚えたりします。 口が開きづらいなどの症状が繰りかえされます。

原因:
不適きな咬み合わせ、過去の外傷、ストレス

症状:
炎症、腫瘍、外傷などさまざまな原因によって顎関節やその周辺に痛みがある、コキコキ音がする、口が開きずらい、また開口時に左右へ下顎がぶれる、非炎症性のもの

治療方針

咬み合わせや筋肉の診査、画像診断などにより診断し、理学的療法(マイオモニター)や安静をはかる装置(マウスピースに似たスプリント)ならびに化学療法で治療を行います。

顎関節症の症状

咀嚼筋痛障害(1型)

口の開け閉めや食べ物を噛むときに下あごを動かす筋肉(咀嚼筋)に障害が起こっている状態です。

顎関節痛障害(Ⅱ型)

顎関節を包んでいる組織や靭帯に障害が起こっている状態です。

顎関節円板障害(Ⅲ型)

顎関節の中にある関節円板というクッションが正常な位置からずれてしまっている状態です。

変形性顎関節症(Ⅳ)

顎関節を構成している骨が変形してしまっている状態です。

よくある質問

Q1顎関節症で歯をけずることは?

いきなり歯をけずる咬み合わせの調整をうけるのはできるだけ避けましょう。

咬合調整(歯を削って行う咬み合わせの調整)は、一度削ると元に戻ることが困難です。(天然の歯の場合は元に戻りません)。また重篤な症状のきっかけになることがあります。そのため、日本顎関節学会では、初期治療として咬合調整はおこなわないことを推奨しています。

顎関節症以外(歯周病、咬合性外傷、不良義歯など)の治療目的による咬合調整は、別途検討が必要です。

また明らかに歯科治療直後に発現した顎関節症の症状については、その治療の結果として生じた咬み合わせの異常が症状の原因と考えられる場合、治療した歯の咬合調整が必要となることがあります。

Q2顎の関節が痛いときは?

スタビライゼーションスプリントを使った治療を受けてもいいでしょう。

咀嚼筋痛を主訴とする顎関節症患者において、適応性・治療目的・治療による害や負担・他治療の可能性も含めて十分なインフォームドコンセントを行ったうえで、上顎にスタビライゼーションスプリント治療を行うのは良いでしょう。この場合1週間後に、必ず歯科医院で診察を受けてください。

Q3顎関節症で口が開かないときは?

開口訓練をするのはいいでしょう。自己流でなく、歯科医院で説明を受けてから行ってください。関節円板転位に起因する開咬障害と考えられる顎関節症患者で、関節円板の位置など病態の説明を十分におこなったうえで、徒手での開口訓練(鎮痛剤の併用は可)は有効です。1週間後に必ず歯科医院を受診してください。もしこの時点で開咬障害や疼痛などの症状が悪化している場合は主治医と相談してください。

日本顎関節学会より引用

診療科目